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民主商工会の基本方向

第1章 民商・全商連の理念と目的 全国商工団体連合会(以下、民商・全商連)は、1951年8月3日、戦後の「生活擁護同盟」「納税民主化同盟」など、国民各層の運動の高まりの中から、自覚的な中小業者によって各地につくられた民主商工会(以下民商)を中心に結成されました。日本の歴史上初めての中小業者の自主的・民主的な全国組織の誕生は、歴史的な画期をなすものでした。 中小業者は、日本経済を支える重要な担い手として、大きな役割を果たしています。しかしながら、アメリカと日本の大資本は、中小業者に対する圧迫と収奪をつよめ、また、自民党政治は公然と中小業者の切り捨て政策をすすめています。それだけに、大企業の横暴を許さず、民主的規制を求める運動の強化は、中小業者の営業と生活、権利を守る運動の重要な柱をなすものです。 民商・全商連は、憲法の平和的・民主的条項をもとに、中小業者の社会的・経済的地位の向上をめざし、要求の一致にもとづく中小業者団体との共同を推進します。そして、国民各層との共同行動を前進させ、諸要求の実現、日本社会の進歩と民主主義の発展に貢献します。 民商は、さまざまな業種の自営商工業者を広く結集した組織です。組織の運営は会員の要求と自覚を基礎に、必要な資金はみんなで出し合い、自主的・民主的におこなわれます。会員の思想、信教、政党支持、政治活動の自由は尊重し保障されます。全商連は、地域を活動の単位とする民商の県連合会を結集した全国的な連合会組織です。 民商・全商連は、結成以来の運動の中で、次のことを3つの理念として確立してきました。 1、民商・全商連運動は会員の利益・幸せだけでなく、中小業者全体、大きくは国民全体の幸福とつながっている。要求と活動方法が道理に合ったものであったからこそ、さまざまな権力的攻撃のなかでも一貫して前進している。 2、団結こそ何ものにも勝る宝である。自らが大きく団結したときこそ、中小業者の切実な要求を実現することができる。 3、中小業者は、共通する要求で、労働者、農民などの国民各層とともにたたかうならば、その要求実現の道をさらに大きく切り開くことができる。 ​ 第2章 民商・全商連運動の歴史 民商・全商連の歴史から学び新たな前進へ  第2次世界大戦直後の日本では、アメリカ占領軍の費用をまかない、大資本の利潤を確保するために、戦前の「報国租税理念」さえ利用した、過酷な重税が国民に押し付けられました。「ジープ徴税」などの強権的な徴税攻勢が荒れ狂うなかで、全国各地でムシロ旗を立てた重税反対の税務署交渉などが展開されました。この戦闘的で毅然としたたたかいは、戦後の民主化闘争の大きな柱となり、今日の民商・全商連運動に脈々と引き継がれています。 民商はこのたたかいのなかで誕生し、全商連を結成しました。当時は、サンフランシスコ条約に基づく「日米安保条約」制定によって、「ポツダム宣言」にそった民主化が踏みにじられ、再び戦争への道が開かれようとしていました。 このとき、「中小業者の大同団結と平和的民主的日本の建設に貢献する」決意を表明した「全国商工新聞」が発刊され、中小業者の運動や民主勢力の運動を大きく励ましました。民商・全商連は、(1)中小業者の営業と生活を守り、発展させる運動 (2)重税政策と強権的な税務行政をただす運動 (3)中小業者と国民に困難を押し付ける政治のゆがみを正し、平和で国民が主人公となる社会をめざす運動 (4)運動推進の力である組織の拡大・強化などを一貫して追求してきました。そして、この民商・全商連運動の歴史は、紆余曲折(うよきょくせつ)に満ちた苦難と創造の道のりでした。 民商・全商連運動は、中小業者の個々の要求実現だけでなく、税制・金融をはじめとした制度や法律の改善、中小業者団体との共同の発展、地域経済振興をめざす運動など、多面的な前進を遂げてきました。 民商・全商連の運動を力に実現できた成果は、すべての中小業者の利益につながっています。この歴史に学び、それを確信とした新たな前進が、強く求められています。 1、税制と税務行政の民主的改革と納税者の権利を守るたたかい  戦後、重税に反対する国民の運動が展開されるなかで、1949年、アメリカの税制使節団による「シャウプ勧告」がおこなわれ、これが日本の戦後税制の基本となりました。その内容は、「申告納税制度」「直接税中心原則」「総合累進所得税」などの民主的な側面を持つ一方で、大衆課税を徹底させて生活費にまでくい込む重税政策をすすめ、大企業の急速な資本蓄積を促進するなど国民の利益に反する面をもつものでした。わが国の税制度は、こうした大企業と大資産家優遇の側面をつよめようとする勢力と、戦後の憲法と民主主義を土台に国民本位の税制・税務行政を実現させようとする民商・全商連など広範な国民との対決のなかで変遷(へんせん)してきました。 (1)国民本位の税制めざして 全商連は、結成されてすぐ「二重課税で家族の働き分をまったく認めない個人事業税」の撤廃運動や「すべての税制は原則として高度累進所得税に一本化すべき」という税制改革運動を展開しました。この運動で大工・左官・トビ職等の自家労賃を認めさせ、事業税の基礎控除を大幅に引き上げ、税率を引き下げさせました。 1962年には、全国中小企業団体中央会、全日本小売商団体連盟など広範な中小業者団体と共同して国税通則法の制定に反対し、国民運動に発展させました。通則法は成立したものの、記帳の義務化や質問検査権の強化に関する規定など5項目を削除させました。 1960年代以降しつように付加価値税・一般消費税・売上税などの大型間接税の導入を策してきた政府・財界に対し、大型間接税が生活費課税であり、軍拡財源であることを広く国民に知らせ先駆的にたたかってきました。1987年には、「大型間接税・マル優廃止反対各界連絡会」を結成して「列島騒然」の運動を展開し、売上税の制定を阻止しました。民商・全商連は、この運動を推進する役割を積極的に担い、翌年の消費税法の強行採決後も消費税増税や消費税を基幹税制とするたくらみに反対し、税率引き下げや廃止を要求する運動の先頭にたって奮闘しています。 民商・全商連は、あるべき税制、税務行政の原則を示した「納税者の権利宣言案」を発表し、共感を広げて運動の力としてきました。 (2)税務行政の横暴をただす 民商・全商連は、結成以来「納税者のする申告によって税額が確定する」という「申告納税制度」の確立をめざし、国民各層とともにたたかってきました。 この間、強権的な税務調査や一方的な課税の押し付けに対し、納税者の権利と人権を守る立場から積極的にたたかい、「納税者の権利憲章」制定運動や権利救済の運動を前進させ、納税者の権利を守る多くの判決もかちとりました。こうした運動によって、「税務調査の際の事前通知の励行と調査理由開示」の国会請願を採択させ、人権を踏みにじり増税を押し付ける税務調査の違法性を裁判所が断罪する状況をつくりだしました。 民商・全商連は、1970年以降、政府の重税政策に反対し、労働組合、農民団体、中小業者団体、消費者団体に呼びかけ、多面的な税制要求や「税の使い道」への要求を結集して、「3・13重税反対全国統一行動」を展開しています。 2、経営と生活を守る運動  中小業者の要求の基本は「商売を伸ばしたい」「良い仕事をしたい」という経営上の要求です。民商・全商連は、創立以来この中小業者の多面的な要求を取り上げ、その実現のために活動してきました。「なんでも相談会」活動など、緊急・切実な要求を力を合わせて解決するとともに、地域や業界全体の問題にも挑戦し、業界発展への提言や地域経済振興条例づくりなど、幅広い運動を推進してきました。また、阪神・淡路大震災をはじめ災害が起きたときは、地域住民の助け合いの先頭に立つとともに、生活再建の個人補償制度確立と災害のない国土づくりの運動をすすめました。  そして、欧米やアジアの中小業者団体との交流も深めてきました。 (1)多彩にとりくんだ金融闘争  民商・全商連は、創立当初から中小業者の金融要求を重視してきました。国民金融公庫を中小業者の身近な金融機関とするため各地に「償還組合」をつくり、支店の増設を実現させる運動をすすめました。政府が民商対策として創設した「マル経融資」も、すべての中小業者が利用できる制度へと積極的に活用する運動を展開しています。また、「無担保・無保証人融資」などを各地の自治体で実施させ、時限立法とはいえ銀行の貸し渋りに対する特別保証制度を世論の力でつくらせ、その後の信用保証制度の改善も実現しました。地域金融機関の役割を重視し、政府・財界の「金融システム改革」に反対して、中小企業金融のあるべき姿を提起した「金融ビジョン」を発表するなど、対話を広げ運動をすすめてきました。商工ローンやサラ金の違法な高利や取立てをやめさせる運動を展開し、金利引下げの法改正や被害者救済の法制度をつくらせるなど多くの成果をかちとりました。 (2)不公正な取引を告発・是正  民商・全商連は、1970年代に大企業の中小業者いじめをただす「中小業者110番」運動を展開し、「下請代金支払遅延等防止法」「下請振興基準」「建設業法」などの法律を中小業者のために活用する道を開きました。  また、「公正な取引ルールの確立」の提言を発表し、大企業や銀行による不公正な取引実態の告発と、これを実際に是正させる運動を積極的に推進してきました。 (3)大型店規制の運動を推進  民商・全商連は、大資本の流通支配に反対し、中小小売業者と消費者の共同の運動をすすめてきました。大型店規制の法律は、大資本とアメリカの圧力のもと次々緩和されました。民商・全商連は大型店の出店規制を要求して全国的にたたかい、多くの自治体に規制条例や要綱をつくらせました。こうした運動の上に立って、法改正の節目節目に「流通ビジョン」を発表し、国民本位の流通の確立、「住民のためのまちづくり」をめざし奮闘してきました。 (4)経営対策と「商工交流会」運動  民商・全商連は、中小業者の経営発展の要求を重視し、「商売、人生、民商」を語り合う運動をすすめ、中小業者の社会的役割についての自覚を高め合ってきました。また、技術、経営、情報などを交流するネットワークづくりの運動を推進するとともに、多くの研究者や諸団体とともに中小商工業交流研究集会などを全国的規模から地域までさまざまな形でとりくんでいます。さらに、中小商工業研究所を設立し、中小商工業に関する諸問題の分析、研究活動をすすめてきました。 (5)社会保障の拡充を求めて  民商・全商連は、今日の中小業者が、その社会的・経済的地位からみて、劣悪な条件下におかれていること、とりわけ、社会保障の分野での無権利に近い現状を打開するため、国保制度の拡充をはじめ、医療・介護・年金などの制度改善を求め、一貫して奮闘してきました。 3、平和と民主主義を守るたたかい 民商・全商連は、戦前戦後の体験を通じて、「平和こそ商売繁栄の道」を教訓とし、平和運動や民主主義を守る運動に積極的にとりくんできました。 (1)核兵器廃絶をめざして  民商・全商連は、一九五四年、アメリカの水爆実験による「死の灰」の被害から、その賠償と「原水爆禁止」を求めて立ち上がった鮮魚商、すし商などのたたかいを支持し、全力をあげてたたかいの先頭に立ちました。この運動は、その後「原水爆禁止世界大会」として今日まで引き継がれ、核兵器の廃絶をめざすとりくみとして発展しています。 (2)日本の真の独立と平和をめざして  民商・全商連は、1960年、軍事同盟である日米安保条約の改定に反対し、「閉店スト」など国民各層と固く団結してたたかいました。この安保闘争はつよい国際的連帯をも呼び起こす歴史的なたたかいとして発展しました。日米安保条約は、中小業者・国民の生活の困難が打開されない主要な要因になっています。それだけに、日米安保条約に反対するたたかいは、日本の真の独立と平和、民主主義をめざすいっそう重要な意義をもつたたかいとなっています。 (3)国政・地方政治の革新  民商・全商連は、中小業者の要求実現と国民が主人公の社会をめざし、民主的自治体の実現と国政革新のための積極的な活動を展開してきました。  「平和・民主・革新の日本をめざす全国の会」(革新懇)に積極的に参加し、民主勢力と共同のたたかいをつよめてきました。また、「非核の政府を求める会」の結成に際しても積極的に参加し、奮闘しています。 4、要求実現の力となった組織建設  民商・全商連は「強くて大きい組織をつくることが要求実現の力」の立場から、地域に根ざした強大な民商づくりのため奮闘してきました。民商・全商連運動の前進をこのまない勢力は、民商・全商連の創立以来なんとかその前進をはばもうと、しつような攻撃を加えてきました。1963年、国税当局は民商・全商連運動の全国的な発展と、それにともなう組織の拡大・強化を恐れて全国的に攻勢をつよめてきましたが、民商・全商連は会員倍加でこれにこたえ、その後も諸困難打開、地域経済振興やまちづくりなどの運動をすすめ、中小業者の信頼を築き上げ、期待を高めてきました。このことは中小業者の営業と生活、権利を守り、社会的・経済的地位の向上をめざして奮闘してきた民商・全商連の運動を、デマ・中傷による反民商攻撃でおしつぶすことができないことを教えています。 第3章 中小業者の役割と新たな可能性  歴代の自民党内閣は、日米安保条約によるアメリカとの従属関係をつよめ、軍拡・大企業本位の政治をすすめてきました。そして、世界第2位の巨大な経済力を背景に、海外進出と多国籍企業化へとすすみ、その権益を守るために自衛隊の海外派兵の道を開くため必死になっています。「利潤第一主義」の大資本の論理と大企業の横暴を野放しにする規制緩和政策の横行で、工場の海外移転や逆輸入、大型店の大量の出店と撤退が相次ぎ、地域経済や住民のくらしは苦境におちいっています。巨大開発優先の公共事業や大銀行への超低金利政策、公的資金の支援が推進され、日本経済と国家財政は危機に立たされています。  この中で、中小企業政策は、中小企業全体の底上げを目標とした「大企業との格差是正」から、「非効率」な中小企業をつぶして一握りのベンチャービジネスの育成を狙ったものに変わり、中小業者団体への支援も制限されました。  それだけに、アメリカに追随する政策と決別し、大企業の横暴をおさえ「中小企業振興」策を確立させ、工場街、商店街、飲食街、地場産業の活性化をはじめ、経営環境改善、雇用対策など、具体的な施策を講じさせることは、緊急の課題となっています。  いま、アメリカでもヨーロッパでも、経済発展・成長、雇用創出、地域振興などで果たす中小業者の役割は大きく評価され、政策的位置付けも明確になっています。この世界の流れの方向に、日本の政治と経済を変えていくことが切実に求められています。  21世紀の民商・全商連運動は、このような課題への挑戦でもあります。 1 中小業者の社会的・経済的役割 1、日本経済を支える社会勢力  中小業者は労働者につぐ第2の社会勢力です。  中小企業・中小業者は、事業所数でも、従事している人の数でも圧倒的多数を占めています。とりわけ小規模事業者は、地域住民の雇用の場としても大きな役割を果たし、日本経済と国民生活にとって重要な地位を占めています。(「民間企業の中での中小企業者の割合 99・7%、同小規模企業の割合 87・2%、同中小企業者の従業者数の割合80・6%」1999総務省統計局)。 2、地域経済と住民生活に欠かせない存在  中小業者は地域社会の担い手であり、地域の産業、経済の振興に貢献しています。  中小業者は自らが地域住民、消費者、生活者であり、地域社会の向上、文化の担い手として、国民生活と地域社会に深くかかわって歴史的に形成されてきました。中小業者は、子どもたちのすこやかな成長のためにも、大きな役割を果たし、伝統文化・芸術の担い手としても、さまざまな技術の継承者としても大きな役割を果たしています。  中小業者は、「大資本のためのまちづくり」でなく、「生活し働いている住民のためのまちづくり」の推進者としての役割を果たしています。また、高齢化がすすむなかで高齢者や障害者が安心して働き、生活できるまちづくりの担い手としても期待されています。 2 中小業者の新たな可能性  日本経済の危機が深まり、地域経済の土台が危うくなっているなかで地域に根ざした中小業者の役割発揮が社会的に求められており、その発展の新しい可能性は開けています。  消費行動が多様化し、品質の安全性とキメ細かいサービスを求める地域住民・消費者の要求に応えることができるのは、もっとも身近な存在の中小業者です。大量生産、大量消費、大量廃棄の大企業型の経済が環境問題などを引き起こし行き詰まっている現在、これに代わる人間尊重の生産・流通システムづくりでの中小業者への期待は大きいものがあります。  高度に発達した情報化時代の技術や新製品開発も、それを担う圧倒的多数は中小業者です。高齢化がすすむなか、まちのバリアフリー化や福祉・介護施設の建設でも、中小業者の存在意義がひろがっています。 第4章 民商・全商連運動の展望と方向  大企業本位、中小企業切捨ての悪政のもとで、中小企業基本法の抜本的な「改悪」など、中小企業をめぐる情勢は厳しいものがあります。しかし、運動の歴史が明らかにしているように、多くの中小業者団体、地域の中小業者と力を合わせて切実な要求実現のために奮闘するならば、困難な情勢を切り開くことができます。さらに、国民的共同の力で、大企業本位の政治を、地域社会の発展につながる国民本位の政治に改めさせる運動によって、「中小業者の時代」にふさわしい展望をつくりあげることができます。 1 全中小業者の要求実現めざす運動の展望 1、力を合わせた要求運動が原点  日常の経営と生活に関するさまざまな悩みや要求を相談し合う活動は要求運動の原点です。また、産業構造の変化にともなう中小業者の動向や要求、国・自治体の施策の活用と分析、さらには地域の状況・変化を明らかにし、要求実現の道筋を示す政策提案活動は運動発展の力となります。  安全で快適な住民本位のまちづくり、地域経済の振興などをめざす運動にとりくむことは、中小業者の経営の発展にとっても重要です。 民商・全商連運動の基本は、みんなで力を合わせて運動し、一人ひとりの会員の要求はもとより、全中小業者共通の要求実現のために奮闘することです。それぞれの地域や業界の課題を中心に中小業者団体との懇談・対話の活動や一致できる要求での共同行動をすすめます。 民商会員は所属する業界の中で積極的に発言し、行動します。こうした運動を土台にした中小業者団体との共同は、今日の情勢からもつよく要請されています。 2、国民の世論と運動こそ政治を動かす力  中小業者・国民に犠牲を押しつける消費税の導入や増税、「金融システム改革」、社会保障改悪などが強行されるなかで、自民党政治と中小業者・国民との利害対立は深まっています。  それだけに、国民的共同の運動が広がる条件はつよまっており、共同行動のいっそうの前進が求められています。  今日の情勢の進展は、国民の世論と運動こそが政治を動かす力であることを示しています。ここに確信を持って、共同行動を前進させることができるなら、「安心して営業し、生活が保障される平和で民主的な社会」への道が大きく開けます。 3、ナショナルセンターとしての役割  民商・全商連は、全国的な中小業者運動を展開しつつ、重要な課題について全中小業者の立場にたち、中小業者団体との協力・共同や国民的共同を推進するといった中小業者運動のナショナルセンターとしての役割を果たしており、その期待はいっそう増大しています。 4、要求運動と組織建設を一体として  要求を実現する保障は、つよく大きな組織づくりです。組織をつよく大きくするためには、多くの中小業者と要求で結びつき、要求運動の中で組織の活力を発揮し、地域の中小業者と民商・全商連とのきづなを強めることです。また、民商・全商連の運動と理念を多くの中小業者に見えるよう政策提案活動をすすめることです。要求運動と組織建設を一体としてすすめる立場を堅持することで、つよくて大きい組織づくりの展望が広がります。  こうした観点から、民商・全商連は、とりわけ、小規模な自営商工業者の要求を基本とした強大な組織建設の実現に意識的にとりくみ、その地域の多数派をめざします。 2 一人ひとりの要求実現の運動を、民商・全商連運動の理念を土台として発展させる 1、要求運動をすすめる方向 (1)経済の民主化と経営改善  民商・全商連は、経営問題の研究と改善、業種別対策、融資制度の改善をはかる運動などをすすめてきました。経済の基本は、人々が安心して働き、その成果が公正にゆきわたり、生活を楽しめる快適な環境をつくり、明日の活力を生むために、必要なものを生産・製造、輸送、販売し、さまざまなサービスを提供するところにあります。  経済の民主化と経営改善をめざし、次の点を運動の基本とします。  (1) 緊急・切実な要求解決の運動や経営力強化の運動と、地域、業界の発展につながる経営環境改善の運動を系統的につよめます。  (2) 経営対策は、産業構造の変化やその時々の社会、経済の変化に対応し、地域経済の振興と住民のくらしと福祉に役立つ方向で推進します。  (3) 大企業本位の経済政策をやめさせ、大企業と対等の関係をうちたてます。そのためにも、中小業者が団結し、大企業の取引姿勢をただし、交渉する力をつよめます。 (2)税制と税務行政の民主化  民商・全商連は、戦後の激しい徴税攻勢に対する国民的たたかいの伝統を引き継いで、税制と税務行政の民主化をめざして一貫して奮闘してきました。税制は国家の存立の基盤をなすだけに、民商・全商連のたたかいは、財政民主主義の確立、日本経済の民主的再建にとって重要な要(かなめ)です。とりわけ、自家労賃要求は、税制問題にとどまらない人間としての権利の要求であり、一人ひとりの国民を主人公とした社会の進歩を切り開く運動につながるものです。  税制の民主的改革と納税者の権利を守る要求については「納税者の権利宣言」(案)に示された、以下のことを基本とします。  (1) 生活費には税金をかけるべきではない。  (2) 大衆的な消費課税は廃止すべきである。  (3) 税金は能力に応じて公平に負担すべきである。  (4) 主権在民の憲法にもとづく申告納税制度は擁護・発展させられるべきである。  (5) 住民主人公にふさわしい地方財政を確立すべきである。  (6) 納税者が税金の使途について発言し、監視し是正する権利を保障すべきである。               ・ ​              ・

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